子どもたちの「今月の学び」を解説
2026年9月号
コートの外からは、
ただボールを追いかけているだけに見えるかもしれません
子どもたちにとっては遊びのように。だからこそ、やらされるのではなく自ら真剣に考え、主体的に取り組みます。
しかし、その「遊び」の中には、緻密に設計された「工夫する余白」が隠されています。このページではそれらを保護者向けに解説いたします。
CLASS CURRICULUM
今月、子どもたちの「アタマの中」で起きていたこと
次のプレーへ繋ぐ「トラップ」への挑戦
テーマ:トラップの基本を身につけよう!
8月は「仲間にパスを届ける」ことに挑戦しましたが、味方から来たボールを自分の思い通りにコントロールできなければ、せっかくのパスも台無しになってしまいます。そこで9月は、飛んできたボールを次にプレーしやすい位置へコントロールする「トラップ」にフォーカスしました。
ハナスポの授業では、子どもたちに常に2つの「工夫(試行錯誤)」を求めていきます。①新しい技術を獲得して「武器を増やす」ための【カラダの工夫】と、②今ある手札でゲームを攻略し「武器を使いこなす」ための【アタマの工夫】です。
⚙️ 勢いを吸収するクッション
1つ目は技術面の工夫で、勢いを吸収するクッションのようなトラップに取り組みました。
この年代の子どもたちは、トラップの際にボールの正面に入りきれず、足を伸ばして地面につけたまま止めようとしがちです。しかし、地面に足を固定したままではボールは壁にぶつかったように跳ね返ってしまいます。
「れんけつトンネル」という練習を通じ、足を伸ばせば届く位置で妥協するのではなく、まずはしっかり「ボールの正面に入る」ことに挑戦しました。その上で、足を軽く浮かせてクッションのように衝撃を吸収できるようにし、足のつま先側にボールを当ててトラップする感覚を伝えています。この年代では、足のどこに当てるかといった細かいことは抜きにして、まずは「足を空中に浮かしてトラップする」という基礎づくりを大切にしています。
💡 次のプレーを意識した置き場所
2つ目は、足を浮かせてトラップする際、ただ漫然と止めるのではなく「次のプレー」を意識した置き場所の工夫に挑戦しました。
「ましかくリレー」では、ボールを止めてから次のパスコースを探すのではなく、ボールが来る前に「次にパスを出したい方向」へあらかじめ身体を向けておき、そのままトラップすることに取り組みました。
「3秒シュート」という練習では、コーチから出されたパスを受け取り、相手に追いつかれる前に素早くシュートを打つため、足元で静止させるのではなく、そのままゴールへ向かえる位置へボールをコントロールするトラップに挑戦しています。
🚀 10月のテーマへ
9月は、ただボールに触るだけでなく「次のプレーを予測して準備する」という一段高いレベルのサッカーを体感しました。10月はこれまでのドリブル、パス、トラップを総動員し、相手との距離感やタイミングを見極める「かけひき」に本格的に挑戦していきます。
🎓 【Hanaspoプチコラム】サッカーと「答えのない課題解決」
子どもたちが成長する上で、すべての土台となるのは先月お伝えした「夢中力(主体的に取り組む姿勢)」です。しかし、誰もが主体的に取り組み、サッカーを好きでさえいれば必ず上達するかというと、そうではありません。プロ選手はよく「とにかくサッカーを好きでいてほしい」と語りますが、それは生存者バイアスであり、好きというだけで全員がプロになれるわけではない現実があります。
では、なぜ私たちが「工夫力(筋の良い試行錯誤)」にここまでこだわるのか。それは、もちろんサッカーの上達や成長に必要だからというのもありますが、何よりも社会に出たときに必要とされる力だからです。 学校の勉強と社会に出てから直面する課題の決定的な違いは、「最初から正解が用意されているかどうか」です。ハナスポでは、人が学び社会で活躍するプロセスを、独自の視点で以下の「3つの情報の階層」に定義して考えています。
・1次情報(知識・スキルの体得): 小・中学生の勉強のように、教科書通りの正解をインプットする段階。サッカーにおいては「インサイドキックの正しい蹴り方」を教わり、その通りに身体を動かせるようになる基礎技術の習得にあたります。
・2次情報(論理的思考・因果関係): 高校や大学で求められる、情報同士を結びつけてロジックを組む段階。「なぜこのフォームだとボールが真っ直ぐ飛ぶのか」「相手がこう動いたら、自分はこう動く」という因果関係を理解し、自分の頭で整理する力です。
・3次情報(答えのない課題解決への転用): 社会に出て直面する、正解のない問題に挑み解決する段階。サッカーの試合中、「ディフェンスが迫る中、ドリブルで突破するべきか、味方にパスを出すべきか」という混沌とした状況において、手持ちの技術(1次)とロジック(2次)を総動員し、一瞬で最善の選択を創り出す能力です。
だからこそハナスポでは、大人がすぐに正解(1次情報)を与えすぎることを良しとしません。壁にぶつかった時、自分なりの突破口を見つけ出す「工夫力(試行錯誤する力)」こそが、3次情報へたどり着くための最高の訓練になります。
さらに、導き出した自分なりの答えを、実際のプレーや言葉、アイコンタクトで仲間へ的確に伝える「表現力」が伴って初めて、チームとしての課題解決は形になります。サッカーという常に状況が変化するゲーム環境は、将来子どもたちが自分のやりたいことを実現し、幸せに生きていくための、この上ないシミュレーションの場なのです。
🏠 【おうちでチャレンジ!】正面に入ってピタッ!
トラップにおいて、子どもたちが一番苦戦するのは「ボールの正面に移動して、足を上げた状態でトラップする」という動作です。お家の中でボールをころがして、下記のトラップに挑戦してみてください!
・レベル1(足の裏): お家の方が様々な方向へ優しくボールを転がします。お子様はしっかりボールの正面に移動し、足を少し浮かせて「足の裏」でピタッと止めます。
・レベル2(インサイド): 慣れてきたら、今度は足を少し浮かせて「足の内側(インサイド)」でピタッと止めます。このときうしろにそらさないように、でも地面からしっかり足を上げていることがポイントです。
・レベルアップ挑戦: もっとレベルの高い内容に挑戦したい子は、優しく投げ上げたボールを足の甲などを使って、クッションのように衝撃を吸収し、バウンドさせずに、優しく足元に落とす練習をしてみてください。
次のプレーへ素早く繋ぐ「トラップ」への挑戦
テーマ:けりやすいところにボールをおいてみよう
暑さが続く8月・9月は、運動量をコントロールしつつ、ボールを動かして効率的にゴールへ運ぶ選択肢を増やす目的で「パスとトラップ」に取り組みました。先月取り組んだインサイドパスの定着を図りつつ、今月はより素早くゴールへ運ぶための第一歩である「トラップ」にフォーカスしています。トラップというと「止める」イメージが強いですが、あくまで「ドリブルやキックをするための最初の一歩」です。
ハナスポの授業では、子どもたちに常に2つの「工夫(試行錯誤)」を求めていきます。①新しい技術を獲得して「武器を増やす」ための【カラダの工夫】と、②今ある手札でゲームを攻略し「武器を使いこなす」ための【アタマの工夫】です。
⚙️ 勢いを吸収し、素早く次へ繋ぐ
この年代の子どもたちは、トラップの際にボールの正面に入りきれず、足を地面につけたまま止めようとしがちです。しかし、地面に足を固定したままでは、足が壁のようになりボールが跳ね返ってしまいます。
・ボールの正面に入る: 「れんけつトンネル」という練習を通じ、足を伸ばせば届く位置で妥協するのではなく、まずはしっかりボールの正面に入り、ボールをまたぐことに挑戦しました。
・足を浮かせてクッションを作る: 足を地面につけたままにせず、軽く浮かせてクッションのようにし、足のつま先側にボールを当てて勢いを吸収する感覚を伝えました。
・インサイドトラップの活用: 「じこゼロこうさてん」というメニューでは、横切るパスにぶつからない程度のプレッシャーの中で対面パスに挑戦しました。速くトラップして速く仲間にパスを返すためには、インサイドトラップを使う方が効率的であることを体感しています。
💡 次のプレーを意識した置き場所
足を浮かせてトラップする際、ただ漫然と止めるのではなく「次のプレー」を意識した置き場所の工夫に挑戦しました。
・行きたい方向へ置く: 「スピードミッション」では、パスを受けて指定された左右のコーンへ向かう際、止めてから次を考えるのではなく、あらかじめ行きたい方向へトラップすることに取り組みました。
・ゴールへ向かうトラップ: 「逃げ切りダッシュ」では、対面パスをしながら、相手に追いつかれないように素早くゴールへ向かってボールをコントロール(トラップ)し、そのまま試合展開に持ち込む実践的な練習を行いました。
🚀 10月のテーマへ
9月は、ただボールに触るだけでなく「次のプレーを予測して準備する」という一段高いレベルのサッカーを体感しました。10月はこれまでのドリブル、パス、トラップを総動員し、相手との距離感やタイミングを見極める「かけひき」に本格的に挑戦していきます。
🎓 【Hanaspoプチコラム】サッカーと「答えのない課題解決」
子どもたちが成長する上で、すべての土台となるのは先月お伝えした「夢中力(主体的に取り組む姿勢)」です。しかし、誰もが主体的に取り組み、サッカーを好きでさえいれば必ず上達するかというと、そうではありません。プロ選手はよく「とにかくサッカーを好きでいてほしい」と語りますが、それは生存者バイアスであり、好きというだけで全員がプロになれるわけではない現実があります。
では、なぜ私たちが「工夫力(筋の良い試行錯誤)」にここまでこだわるのか。それは、もちろんサッカーの上達や成長に必要だからというのもありますが、何よりも社会に出たときに必要とされる力だからです。
学校の勉強と社会に出てから直面する課題の決定的な違いは、「最初から正解が用意されているかどうか」です。ハナスポでは、人が学び社会で活躍するプロセスを、独自の視点で以下の「3つの情報の階層」に定義して考えています。
・1次情報(知識・スキルの体得): 小・中学生の勉強のように、教科書通りの正解をインプットする段階。サッカーにおいては「インサイドキックの正しい蹴り方」を教わり、その通りに身体を動かせるようになる基礎技術の習得にあたります。
・2次情報(論理的思考・因果関係): 高校や大学で求められる、情報同士を結びつけてロジックを組む段階。「なぜこのフォームだとボールが真っ直ぐ飛ぶのか」「相手がこう動いたら、自分はこう動く」という因果関係を理解し、自分の頭で整理する力です。
・3次情報(答えのない課題解決への転用): 社会に出て直面する、正解のない問題に挑み解決する段階。サッカーの試合中、「ディフェンスが迫る中、ドリブルで突破するべきか、味方にパスを出すべきか」という混沌とした状況において、手持ちの技術(1次)とロジック(2次)を総動員し、一瞬で最善の選択を創り出す能力です。
だからこそハナスポでは、大人がすぐに正解(1次情報)を与えすぎることを良しとしません。壁にぶつかった時、自分なりの突破口を見つけ出す「工夫力(試行錯誤する力)」こそが、3次情報へたどり着くための最高の訓練になります。
さらに、導き出した自分なりの答えを、実際のプレーや言葉、アイコンタクトで仲間へ的確に伝える「表現力」が伴って初めて、チームとしての課題解決は形になります。サッカーという常に状況が変化するゲーム環境は、将来子どもたちが自分のやりたいことを実現し、幸せに生きていくための、この上ないシミュレーションの場なのです。
🏠 【おうちでチャレンジ!】正面に入ってピタッ!
トラップにおいて、子どもたちが一番苦戦するのは「ボールの正面に移動して、足を上げた状態でトラップする」という動作です。お家の中でボールをころがして、下記のトラップに挑戦してみてください!
・レベル1(足の裏): お家の方が様々な方向へ優しくボールを転がします。お子様はしっかりボールの正面に移動し、足を少し浮かせて「足の裏」でピタッと止めます。
・レベル2(インサイド): 次は足を少し浮かせて「足の内側(インサイド)」でピタッと止めます。このときうしろにそらさないように、でも地面からしっかり足を上げていることがポイントです。
・レベル3(浮き玉): 慣れてきたら、優しく投げ上げたボールを足の甲などを使って、クッションのように衝撃を吸収し、バウンドさせずに、優しく足元に落とす練習をしてみてください。
得点と失点の確率を操る「ポジショニング」への挑戦
テーマ:自分がどこにいるべきか考えてみよう
9月の高学年クラスは、ボールを持たない瞬間に次のプレーを考える「ポジショニング」にフォーカスしました。単にパスをもらうための移動ではなく、固定されたポジションにとらわれず、状況を見て自分がどこにいるべきか判断するグループ戦術への挑戦です。 これまでボールをもらってからドリブルなどの個人技術でなんとかできていたことが、この9月はごまかせなくなり、子どもたちは最初戸惑っていました。しかし徐々に慣れていく中で、次のプレーを予測して動くことの重要性をお伝えできたのではないかと思います。
ハナスポの授業では、子どもたちに常に2つの「工夫(試行錯誤)」を求めていきます。①新しい技術を獲得して「武器を増やす」ための【カラダの工夫】と、②今ある手札でゲームを攻略し「武器を使いこなす」ための【アタマの工夫】です。
⚙️ 攻守の切り替え(トランジション)の速さ
今月は足元の細かい技術よりも、「攻守の切り替えの速さ」という身体的・戦術的なアクションに挑戦しました。
・3秒以内のリスク管理: 「クリックトランジション」というゲームでは、ボールを奪われた瞬間から3秒以内に2人以上が自陣に戻らなければ、相手に点が入るルールを採用しました。
・動きの連続性: ボールを失ってから立ち止まるのではなく、失点の確率を下げるために誰がプレスに行き、誰が戻るのか、役割分担を臨機応変に行う瞬時の切り替えを徹底しました。
💡 ボールを受ける「前」の準備と状況判断
今回はこの「アタマの工夫」がメインの1ヶ月となりました。「楽しい!」「難しい!」と頭を抱えながら、極限の状況判断に取り組んでいます。
・IQフットボール: 「走るの禁止」「3タッチ以内(ドリブル禁止)」のラインゴールで試合を行いました。ボールを持ってから次を考えていては全く前に進めません。ボールをもらう前に相手から離れるなど、受ける「前」の準備がいかに重要かを体感しました。
・パラレルプレイヤー: 2つのボールと複数のゴールを同時に使う試合を行いました。常に首を振って視野を確保し、相手のバランスや配置を見ながら「どのゴールが一番狙いやすいか」を臨機応変に判断して動く重要性を学んでいます。
🚀 10月のテーマへ
9月はボールがない時の動きを考え抜き、サッカーの「頭脳戦」の面白さを体感しました。10月はこれまでの技術やポジショニングを総動員し、相手との距離感やタイミングを見極める「かけひき」に本格的に挑戦していきます。
🎓 【Hanaspoプチコラム】サッカーと「答えのない課題解決」
子どもたちが成長する上で、すべての土台となるのは先月お伝えした「夢中力(主体的に取り組む姿勢)」です。しかし、誰もが主体的に取り組み、サッカーを好きでさえいれば必ず上達するかというと、そうではありません。プロ選手はよく「とにかくサッカーを好きでいてほしい」と語りますが、それは生存者バイアスであり、好きというだけで全員がプロになれるわけではない現実があります。
では、なぜ私たちが「工夫力(筋の良い試行錯誤)」にここまでこだわるのか。それは、もちろんサッカーの上達や成長に必要だからというのもありますが、何よりも社会に出たときに必要とされる力だからです。 学校の勉強と社会に出てから直面する課題の決定的な違いは、「最初から正解が用意されているかどうか」です。ハナスポでは、人が学び社会で活躍するプロセスを、独自の視点で以下の「3つの情報の階層」に定義して考えています。
・1次情報(知識・スキルの体得): 小・中学生の勉強のように、教科書通りの正解をインプットする段階。サッカーにおいては「インサイドキックの正しい蹴り方」を教わり、その通りに身体を動かせるようになる基礎技術の習得にあたります。
・2次情報(論理的思考・因果関係): 高校や大学で求められる、情報同士を結びつけてロジックを組む段階。「なぜこのフォームだとボールが真っ直ぐ飛ぶのか」「相手がこう動いたら、自分はこう動く」という因果関係を理解し、自分の頭で整理する力です。
・3次情報(答えのない課題解決への転用): 社会に出て直面する、正解のない問題に挑み解決する段階。サッカーの試合中、「ディフェンスが迫る中、ドリブルで突破するべきか、味方にパスを出すべきか」という混沌とした状況において、手持ちの技術(1次)とロジック(2次)を総動員し、一瞬で最善の選択を創り出す能力です。
だからこそハナスポでは、大人がすぐに正解(1次情報)を与えすぎることを良しとしません。壁にぶつかった時、自分なりの突破口を見つけ出す「工夫力(試行錯誤する力)」こそが、3次情報へたどり着くための最高の訓練になります。
さらに、導き出した自分なりの答えを、実際のプレーや言葉、アイコンタクトで仲間へ的確に伝える「表現力」が伴って初めて、チームとしての課題解決は形になります。サッカーという常に状況が変化するゲーム環境は、将来子どもたちが自分のやりたいことを実現し、幸せに生きていくための、この上ないシミュレーションの場なのです。
🏠 【おうちでチャレンジ!】未来を予測せよ!「プロの試合で次の一手クイズ」
頭を使った「予測」のトレーニングです!テレビや動画などでプロのサッカーの試合を見ながら、おうちでぜひ挑戦してみてください。
1. ある一人の選手に注目します。
2. 他の選手にボールが渡った瞬間に動画を一時停止します。
3. 「どこにパスが出て、注目している選手は次にどうする」かを予測しましょう。「ここにパスが出るからここに行くと思う!」「ここで取られる可能性があるからここに動く」など、なぜそう思うかの理由を必ずつけて予想します。
4. 再生して注目した選手のプレーを確認します。
予想が当たったか外れたかよりも、「周りの状況を見て、どう判断したか」を論理的に考え、言語化するプロセスこそが、大事なのです。
💡 Hint: 「楽しかった?」や「勝った?」ではなく、具体的な「判断(意図)」に触れることで、子どもは「自分の考えた工夫」を得意げに語り始めます!
「手」から「足」へ。思いやりを繋ぐインサイドパスへの挑戦
テーマ:ねらったところにボールを蹴ってみよう
8月のテニピンで学んだ「手のひらで面を作り、狙った方向へボールを打ち返す」感覚を、9月はサッカーのキックに応用しました。種目が変わっても、スポーツの根底にある身体の動かし方や原理原則は繋がっています。今月は「ねらったところにボールを蹴ってみよう」をテーマに、足の内側で面を作るインサイドパスに挑戦しました。
ハナスポの授業では、子どもたちに常に2つの「工夫(試行錯誤)」を求めていきます。①新しい技術を獲得して「武器を増やす」ための【カラダの工夫】と、②今ある手札でゲームを攻略し「武器を使いこなす」ための【アタマの工夫】です。
⚙️ 手から足へ、面を作る技術
テニピンでの「面をボールに当てること」は、サッカーの「インサイドキック」と全く同じ原理です。
・インサイドキックの習得: 股関節を開き、足の内側(インサイド)でしっかりと平らな面を作り、ボールの中心を押し出すフォームに挑戦しました。
・ツリーストライク: コーンを狙ってパスを当てるゲームを通じ、足首がグラグラ動くとボールが真っ直ぐ飛ばないことを体感し、正確な面作りの試行錯誤を繰り返しました。
💡 仲間の気持ちを考えるパス
パスは単にボールを蹴る作業ではなく、「仲間に届けるための思いやりのコミュニケーション」です。
・かわってかわって: 鬼ごっこの中で、自分が逃げやすいからと味方に近づきすぎるのではなく、「次に逃げる仲間が受け取りやすい距離」を考えてパスを出す判断力を磨きました。
・わたさナイト: 相手に奪われないようにパスを回す中で、速すぎるボールや浮いたボールは仲間が取りづらいことに気づき、相手への思いやりをパスのスピードや軌道で表現することに挑戦しました。
🚀 10月のテーマへ
9月は手から足への原理の応用とインサイドパスでの思いやりのコミュニケーションを学びました。10月はこれまでの経験を活かし、さらなる様々なスポーツの要素を取り入れたゲームと技術の獲得に挑戦していきます。
🎓 【Hanaspoプチコラム】サッカーと「答えのない課題解決」
子どもたちが成長する上で、すべての土台となるのは先月お伝えした「夢中力(主体的に取り組む姿勢)」です。しかし、誰もが主体的に取り組み、サッカーを好きでさえいれば必ず上達するかというと、そうではありません。プロ選手はよく「とにかくサッカーを好きでいてほしい」と語りますが、それは生存者バイアスであり、好きというだけで全員がプロになれるわけではない現実があります。
では、なぜ私たちが「工夫力(筋の良い試行錯誤)」にここまでこだわるのか。それは、もちろんサッカーの上達や成長に必要だからというのもありますが、何よりも社会に出たときに必要とされる力だからです。 学校の勉強と社会に出てから直面する課題の決定的な違いは、「最初から正解が用意されているかどうか」です。ハナスポでは、人が学び社会で活躍するプロセスを、独自の視点で以下の「3つの情報の階層」に定義して考えています。
・1次情報(知識・スキルの体得): 小・中学生の勉強のように、教科書通りの正解をインプットする段階。サッカーにおいては「インサイドキックの正しい蹴り方」を教わり、その通りに身体を動かせるようになる基礎技術の習得にあたります。
・2次情報(論理的思考・因果関係): 高校や大学で求められる、情報同士を結びつけてロジックを組む段階。「なぜこのフォームだとボールが真っ直ぐ飛ぶのか」「相手がこう動いたら、自分はこう動く」という因果関係を理解し、自分の頭で整理する力です。
・3次情報(答えのない課題解決への転用): 社会に出て直面する、正解のない問題に挑み解決する段階。サッカーの試合中、「ディフェンスが迫る中、ドリブルで突破するべきか、味方にパスを出すべきか」という混沌とした状況において、手持ちの技術(1次)とロジック(2次)を総動員し、一瞬で最善の選択を創り出す能力です。
だからこそハナスポでは、大人がすぐに正解(1次情報)を与えすぎることを良しとしません。壁にぶつかった時、自分なりの突破口を見つけ出す「工夫力(試行錯誤する力)」こそが、3次情報へたどり着くための最高の訓練になります。
さらに、導き出した自分なりの答えを、実際のプレーや言葉、アイコンタクトで仲間へ的確に伝える「表現力」が伴って初めて、チームとしての課題解決は形になります。サッカーという常に状況が変化するゲーム環境は、将来子どもたちが自分のやりたいことを実現し、幸せに生きていくための、この上ないシミュレーションの場なのです。
🏠 【おうちでチャレンジ!】ねらってストライク!
今月はおうちの中で、ペットボトルやクッションなどの安全な「的」と、ボールを使って、正確に面を作るキックに挑戦してみてください!
・地面からインサイドキック: ペットボトルなどを的にして、置いたボールを足の内側(インサイド)で狙ってキックする練習です。手でラケットを作った時と同じように、足首をしっかり固定して平らな面を作ることがポイントです。
・投げ返しリターンキック: 的当てに慣れてきたら、お家の方が手で優しく投げたボール(最初は転がして、慣れてきたらバウンドさせたボールや浮いたボール)を蹴り返す練習に挑戦してみてください。足の甲(インステップ)と足の内側(インサイド)、それぞれの面を使い分けて蹴り返せるか、体の使い方を工夫してみましょう!
💡 Hint: 「楽しかった?」ではなく、具体的な「蹴り方や面づくりの工夫」を聞いてみることで、子どもは自分たちで考えたアイデアを得意げに語り始めます!